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「チッコカタメターノ」って何⁇

ページID:0018995 更新日:2022年12月1日更新 印刷ページ表示
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安房地域は江戸時代に八代将軍吉宗が白牛を3頭飼い、乳製品などの製造をした事で日本酪農発祥の地として知られています。

そして、明治乳業(株)の前身となる明治製菓の製乳事業は安房からはじまり、後に東京、東北、北海道へと発展していったそうなんです。(知らなかった…)

そんな酪農の歴史がある安房地域ですが、牛乳で作る「チッコカタメターノ」と言う、なんだかイタリア料理の名前の様な食べ物があり、お料理教室が開催されるという事で参加させていただきました。

 

「チッコカタメターノ」は、牛乳豆腐とも呼ばれ、牛乳を主原料に用い、加熱したり酢などの凝固<外部リンク>

加えて豆腐状に固めた食品<外部リンク>(参照:Wikipedia)で、安房地域ではお産後3日以内の牛の初乳(「乳および乳製品の成分規格等に関する省令<外部リンク>(通称「乳等省令」)別表ニの(一)の(2)1」によってヒトへの食品利用が制限されており、出荷ができない。)を有効利用するために酪農家の間で作られていたものだそうです。

このチッコカタメターノですが、20年ほど前までは一般の家庭でも食べられていたそうですが、現在は、安房地域でも酪農家が少なくなったこともあり幻の料理になりつつあります。

なにやらとっても栄養価の高そうな食べ物ですが、牛の初乳は牛を育てている方でないとなかなか手に入らない貴重なもの、いったいどんなお味がするのでしょうか?

 

 

 

 

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今回のお料理教室は、南房総市にある「酪農のさと」が主催し、鴨川市ふれあいセンター内の栄養実習室にて、プロジェクト鴨川味の方舟のみなさんに教えていただき、行われました。

 

 

受付を済ませ、エプロン・三角巾もつけて準備OK。いよいよお料理開始です。

まずはチッコカタメターノづくりから…まずはレモンを絞って(今回はレモンを使いましたが、酸味のあるものなら酢でも固まるとのこと)、レモンの皮もみじん切りにして少し加えるとレモン風味のチッコカタメターノになるそうです。

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レモンの準備が出来たら、牛の牛乳1000cc(今回は初乳を使いました)を鍋に入れ混ぜながら熱します。

鍋底が焦げ付きやすいので、鍋底からゆっくりとしっかりかき混ぜながら沸騰させます。

 

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沸騰し始めたらレモンの皮を先に入れ、沸き立ってきたらレモン汁30ccを入れて大きくかき混ぜ火を止め少し置きます。

 

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分離してきました。いい感じです。

少し置いたら、ザルに布巾を敷き、そーっとあけます。

※熱いので火傷に注意しましょう!

 

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水分が抜けるまで待つと、濃厚なチッコカタメターノ(レモン風味)の出来上がりです。

今回はこの後、このチッコカタメターノを使ったお料理を作り、みなさんで試食しました。

 

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チッコカタメターノそぼろご飯(左下段)、わかめと大根とチッコカタメターノ味噌汁(中下段)、寒天とリンゴのワイン煮チッコカタメターノ添え(右下段)、ほうれん草のお浸しとチッコカタメターノ和風ソースがけ(左中段)、アジとチッコカタメターノのガーリック焼き(右中段)、ゴボウチッコカタメターノ煮(左上段)の全6品。

 

主菜・副菜、ご飯に汁物、デザートまで、すべての料理にチッコカタメターノを使っています!

さて、お味は…個人の感想ではありますが、そのまま食べるとレモンがほんのり香る、濃厚なカッテージチーズと言う感じでしょうか。

様々なお料理に使えるチッコカタメターノ。どれもとてもおいしかったのですが、私個人的には、バターで焼いたガーリック焼きがイチ押しです。

ついつい美味しくて、ペロリと食べてしまいましたが、初乳を使わせていただいたので、栄養価も高く、かなりの高カロリーなので、しばらく食事は粗食を心掛けなければ…(汗)

 

今回は貴重な初乳で作りましたが、酪農家でないかぎりなかなか手に入りにくいので、今度は市販の牛乳で作ってみたいと思います。

すっかり貴重な食文化となってしまったチッコカタメターノ。

安房地域の伝統食として、しっかりと作り伝えていけたら良いですね。

 

 

 

(photo&text YUKIE YAMANAKA)

 

 

 

 

 

 

 

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