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水道用語

ページID:0000935 更新日:2021年6月2日更新 印刷ページ表示

水道用語について

水道用語の解説

水道の目的

 清浄にして豊富低廉な水の供給を図り、もって公衆衛生の向上と生活環境の改善とに貢献することを目的とする。(水道法第一条より)

水道の定義

 導管及びその他の工作物により、水を人の飲用に適する水として供給する施設の総体をいう。(水道法第三条より)

水道の種類

水道用水供給事業

 水道事業者に対して水道水を供給する事業です。

上水道事業

 一般の需要に応じて水道水を供給する事業で、計画給水人口が5,001人以上のものをいいます。

簡易水道事業

 一般の需要に応じて水道水を供給する事業ですが、計画給水人口が101人以上5,000人以下のものをいいます。
 「簡易」といっても、技術基準・水質基準に上水道との違いはなく、小規模な水道施設という意味です。

専用水道

 寄宿舎、社宅、療養所、学校等の自家用水道や水道事業以外の水道で、次のいずれかに該当するものをいいます。

  1. 給水人口が101人以上のもの。
  2. 一日に給水することができる水量が20立方メートルを超えるもの。
飲料水供給施設

 給水人口が50人以上100人以下の水道施設です。

水道の施設基準(水道法第三条、第五条)

施設の分類
取水施設

 原水を必要量取り入れることができるもの。

導水施設

 必要量の原水を送るのに必要なポンプ・導水管・その他の設備

浄水施設

 水質基準に適合する必要量の浄水を得るのに必要な施設・設備

送水施設

 浄水を送るのに必要なポンプ・送水管・その他の設備

配水施設

 必要量の浄水を一定以上の圧力で連続して供給するのに必要な配水池・ポンプ・配水管・その他の設備

給水装置

 需要者に水を供給するために水道事業者の施設した配水管から分岐して設けられた給水管及びこれに直結する給水用具

水量の分類
配水量

 浄水場、配水池の出口における流量の合計

有効水量

 水道事業の運営上、有効と見られる水量

無効水量

 水道事業の運営上、無効と見られる水量

有収水量

 料金集めるの対象となった水量

無収水量

 給水量のうち料金集めるの対象とならなかった水量

料金水量

 料金集めるの基礎となった水量で、主として各戸メーターにより計量した実使用水量

その他有収水量

 公園、公衆便所、消防用水等、料金としては集めるしないが、他会計から維持管理費等として収入がある水量

その他無収水量

 公園、公衆便所、消防用水等で、料金その他の収入が全くない水量

調定減額水量

 赤水等のため、料金集めるの際の調定により、減額の対象となった水量

漏水量

 送水管、配水管、各戸メーター上流給水管からの漏水量

その他無効水量

 他事業による管破損の漏水量等で、他に原因する水道施設の損傷等により無効となった水量及び不明水量

ア行

浅井戸

 第一帯水層の自由地下水、または伏流水を取水する比較的浅い井戸をいいます。
 深さはおよそ7メートルから10メートルです。

石綿セメント管

 水道用石綿セメント管は、「錆びない」「安い」水道管材料として、高度成長期の昭和30年から40年頃をピークに使用されていました。
 しかしその後、強度の問題から布設替が進められ、全国的な需要減により昭和60年に製造が中止されています。

営業収益

 収益勘定の一つ。主たる営業活動として行う財貨・サービスの提供の対価としての収入で、収益の中心的なものである。水道事業においては、給水収益、受託工事収益及びその他の営業収益に区分して記載することとなっている。

営業収支比率

 営業費用に対する営業収益の割合を表すもので、次式により算出する。
 〔(営業収益-受託工事収益)/(営業費用-受託工事費用)〕×100(パーセント)
 この比率は、総収益比率や経営比率と比べて、特別損益、営業外収支及び受託工事といった企業本来の活動とは直接結びつかない収支を除外して、企業固有の経済活動に着目した収益性分析数値ということができ、数値が100パーセント未満の場合には健全経営とはいえない。営業収益対営業費用比率ともいう。

遠心ポンプ

 羽根車を回転させ、それによって生ずる遠心力の作用で揚水するもの。遠心ポンプには、案内羽根(ディフューザ)をもたない渦巻ポンプと案内羽根をもつタービンポンプに分けられる。羽根車の個数により1.単段ポンプ、2.多段ポンプ、吸込み方式により1.片吸込渦巻ポンプ、2.両吸込渦巻ポンプ、据付形式により1.立軸ポンプ、2.横軸ポンプに分類される。

オゾン処理法

 オゾンの酸化力により、細菌やウイルスの不活化、色度の除去、異臭味の除去、有機物の酸化分解、凝集促進効果などが期待できる処理。オゾン酸化法ともいう。
 オゾンは消毒効果が高いが、持続性がないため、水道法では塩素消毒を義務づけており、オゾン処理を行った場合でも塩素消毒を省くことはできない。オゾンは一部の生物難分解性物質を易分解性に改質できることが知られており、生物活性炭処理と組み合わせた高度浄水処理が普及している。また、下水処理、屎尿処理及び産業排水処理などの分野では、脱臭・脱色用として広く利用されている。

カ行

渇水

 異常な少雨によって流量が減少し、水需要に対して供給が一時的に不足した状態。また、異常少雨によって発生した状態を気象学的渇水、流量がある水準以下に下がった状態を水文学的渇水とよぶ場合もある。

渇水対策

 渇水のため、通常必要とされる原水量が確保できなくなった場合、あるいはそのような事態に備えてあらかじめ行う対策をいう。
 渇水時の対策としては、渇水や取水制限の各段階に応じた広報、給水制限、応急給水、緊急水源、水質管理、関係機関との連絡調整が挙げられる。渇水に備えた対策としては、水源の確保、隣接水道事業者との連絡管の設置、水運用の円滑化のための配水池増強、給水制限時の公平な給水確保のための配水管網整備、水質悪化に対応できる浄水施設整備などが挙げられる。

加入金

 新規の給水契約申込者から集めるし、増加する水需要に対処するため必要となる新規水源の開発、水道施設の拡張、整備などの経費の一部に充当されています。
 これらの経費の増加は、新規の水道利用者が増えることが大きな原因となっていることから、従来からの水道利用者との負担の公平を図る措置として、条例に基づき、給水装置の新設・増径者から口径に応じてお支払いいただくものです。

カビ臭

 水道水の臭気の一つにカビ臭がある。その原因は主として藍藻類や放線菌が生産する臭気物質2-メチルイソボルネオール、ジェオスミンであり、0.01ナノグラム/リットル以下の濃度でも感じられる。また、カビ臭は土臭や墨汁臭として感じられることもある。
 生成防止には藍藻類などの増殖の抑制が必要である。また、カビ臭物質の除去にはオゾン処理、活性炭処理、生物膜処理などが有効といわれている。

監視項目

 健康に関連する水質項目のうち、全国的にみて水道水中での検出レベルが極めて低いことなどから現状では基準項目とする必要性はないが、将来にわたって水道水の安全性の確保を期待することができるよう、体系的・組織的な監視を行うことによりその検出状況を把握し、適切、水質管理に活用することが望まれるもので、30項目(内4項目削除)について指針が設定されている。

緩速ろ過法

 一日4メートルから5メートルのゆっくりとした速度で水を通過させるろ過法で、原則として薬品は使用せず、自然の浄化能力を利用するものである。ろ過は、砂層表面5ミリメートルくらいの部分に発生した好気性の生物によって作られた粘質膜と内部の砂粒の表面にできる生物被膜によって行われ、物理的、化学的、生物学的に濁質、細菌などの浮遊物やアンモニア性窒素、鉄、マンガン、臭気物質等の溶解性物質が除去される。

管末(かんまつ)

 みなさんのご家庭に給水している配水管の末端のこと。管末で水質の調査をすれば、家庭に送られている水質を確実にチェックできます。

基金

 ある特定目的のために財産を維持したり、資金を積み立てたり、定額資金を運用するために設けられる資金・財産のことをいいます。

企業会計

 計算技術として複式簿記を用い、現金の収支だけでなく、物品、役務などあらゆる債権債務の発生の事実を、その未収、未払いにかかわりなく、その発生のつど記録し、整理する発生主義会計が採用されている会計方式をいう。地方公営企業の会計も企業会計方式によって計理されるが、これは、官公庁会計のように、予算に重点がおかれて歳出の規制が財務運営の中心となるいわゆる現金主義会計と著しく異なり、企業の経営成績及び財務状態を正確に把握するのに適している。

企業債

 地方公営企業が行う建設改良事業等に要する資金に充てるために起こす地方債。一般会計債との違いは、企業の建設、改良等に要する経費は許可されればすべて起債の対象となること、収益を生ずる施設投資のための起債であり、償還費は料金により回収されること、その償還費用は公債費負担比率の計算から除外されること、などがあげられる。

企業債償還金

 企業債の発行後、各事業年度に支出する元金の償還額または一定期間に支出する元金償還金の総額をいい、地方公営企業の経理上、資本的支出として整理される。

基本水量制

 一定の使用水量までは料金を同額にする制度。公衆衛生上の観点及びその部分の料金の低廉化を図るため設けられたもの。

基本料金

 使用した水量にかかわりなく定額でお支払いいただく料金。水道メーターの設置、検針や料金の請求にかかる経費をまかなうためのもの。

給水管

 給水装置および給水装置より下流の受水槽以下の給水設備を含めた水道用の管で、水道事業者の配水管から個別の需要者に水を供給するために分岐して設けられた管。
 水道事業者の管理に属する配水管と区別した呼び名。

給水義務

 水道事業者は、給水区域内の需要者から給水契約の申し込みを受けたときは、正当な理由がなければ、これを拒んではならない。また、この水道により給水を受ける者に対し、正当な理由によりやむを得ない場合を除き、常時水を供給しなければならない。これは、水道事業者が地域独占事業として認可されていることから、水需要者の保護を目的に水道事業者の義務として規定されている。

給水区域

 水道事業者が策定した事業計画の目標年次までに一般の需要に応じて給水を行う事とした区域

給水区域内人口

 給水区域内の居住人口

給水契約

 需要者の給水申し込みと水道事業者の受諾によって成立し、水道事業者は給水を受ける者に対し常時水を供給し、給水を受けるものは料金を支払う義務を負う有償双務契約である。水道事業は公益性のきわめて高い事業であることから、需要者の利益を保護するため、水道事業者は給水区域内においては申込者を選択することができず、また正当な理由がなければ給水契約の申し込みを拒んではならない。

給水原価

 供給原価ともいう。有収水量1立方メートル当たりについて、どれだけの費用がかかっているかを表すもので、次式により算出する。
 経営費用-(受託工事費+材料及不用品売却原価+附帯工事費)/年間総有収水量(円/立方メートル)

給水収益

 水道事業会計における営業収益の一つで、公の施設としての水道施設の使用について集めるする使用料(自治法225条)をいう。水道事業収益のうち、最も重要な位置を占める収益である。通常、水道料金として収入となる収益がこれに当たる。

給水人口

 給水区域内に居住し、水道により給水を受けている人口

給水装置

 需要者に水を供給するために水道事業者の施設した配水管から分岐して設けた給水管及びこれに直結する給水用具

給水量

 給水区域内の一般の需要に応じて給水するため、水道事業者が定める事業計画上の給水をいいます。統計などにおいては、給水区域に対して給水をした実績水量をいいます

給水停止

 水道事業者は常時給水の義務を負っているが、一定の理由がある場合に給水の停止をすることができる。給水の停止には、災害、異常渇水、停電、水道管の破損や施設の拡張、改良、補修などのため、給水区域の全部または一部について行うものと、料金の不払い、給水装置の検査の拒否その他正当な理由がある場合に供給規程(給水条例)の定めるところにより、個々の利用者の給水を停止するものの2種類がある。

急速ろ過

 戦後、急速に広まった浄化方法で、薬品を使用して水をろ過する。
 濁った原水に「硫酸アルミニウム」や「ポリ塩化アルミニウム」等の薬品を注入して濁りの成分を沈殿・除去した後、最後にその上澄水を砂層などでろ過する。
 このとき、上澄水を高速にろ過する(150メートル/日くらい)ことから「急速ろ過」とよばれる。
 多くの場合、総合的なろ過能力は「緩速ろ過法」より劣るとされ、細菌の除去など衛生的安全性の一部に関しては塩素消毒に頼っている。

供給単価

 給水単価ともいう。有収水量1立方メートル当たりについて、どれだけの収益を得ているかを表すもので、次式により算出する。
 給水収益/年間総有収水量 (円/立方メートル)

凝集剤

 水中の懸濁物質(水の濁りの原因となる物質)は、非常に微細な粒子であるため、そのままでは分離することができない。
 その微細な粒子を沈殿・ろ過することができる大きさにまで集塊させるために添加する薬品を凝集剤という。
 一般には、アルミニウム、鉄などの金属塩類が用いられる。水道では硫酸アルミニウム(硫酸ばんど)やポリ塩化アルミニウム(PAC)などのアルミニウム塩が用いられている

凝集沈殿

 水中に懸濁(微細な粒子が水の中に分散している状態)している浮遊物質を、凝集剤等を用いて凝集させ沈殿分離することをいいます。

緊急遮断弁

 地震や管路の破裂などの異状を検知するとロックやクラッチが解除され、自動的に自重や重錘または油圧や圧縮空気を利用して緊急閉止できる機能を持ったバルブ。

経常収支比率

 経常費用(営業費用+営業外費用)に対する経常収益(営業収益+営業外収益)の割合を表すもので、次式により算出する。
 経常収益/経常費用×100(パーセント)
 この数値が100パーセントを超える場合は単年度黒字を、100パーセント未満の場合は単年度赤字を表すことになる。総収支比率と比べ特別損益が除かれているため、企業の経常的な活動における収益性を表すものといえるが、営業外収支の影響は除かれていないため、営業収支比率と併せて検討する必要がある。

経常費用

 一事業年度に属する営業費用(主たる事業活動のために生ずる費用)に営業外費用(主として金融財務活動に要する費用及び事業の経常的活動以外の活動によって生ずる費用、支払利息等)をあわせた費用。

クリプトスポリジウム

 人などの消化管に寄生する原生動物(原虫)であり、感染した場合、腹痛を伴う激しい下痢、腹痛、発熱などを引き起こす。
 塩素に強い耐久性を有しているため、通常の消毒では死滅させることは困難である。
 厚生労働省では、「水道水におけるクリプトスポリジウム暫定対策指針」を全国に通知し、濁度0.1以下でのろ過水管理などの対策を取ることを求めている。

計装設備

 生産工程を円滑に管理するために、監視制御を目的に計測機器及び制御設備を装備し、運転管理に関する情報を把握し、操作に反映させる設備。また、監視と制御の設備だけでなく、情報を活用するための技術を含めたものをいう。

経年管

 耐用年数に余裕があるものの、布設後一定の年数を経過した水道管のことです。埋設環境により劣化の度合いが異なることから、耐用年数以内であっても更新する場合があります。

計画給水人口

 水道法では、水道事業経営の認可に係る事業計画において定める給水人口をいう。水道施設の規模を決定する原因の一つであり、計画給水区域内の常住人口を基に計画年次における人口を推定し、これに給水普及率を乗じて定める。

計画給水量

 財政計画、施設計画の基本となる水量で、計画一日平均給水量、計画一日最大給水量、計画時間最大給水量および計画一人一日平均給水量、計画一人一日最大給水量などがある。計画給水量は原則として用途別使用水量を基に決定する。使用水量の内訳やその他の基礎資料が整備されていないときは一人一日平均使用水量を基に決定する。

減価償却費

 固定資産の減価を費用として、その利用各年度に合理的かつ計画的に負担させる会計上の処理または手続きを減価償却といい、この処理または手続きによって、特定の年度の費用とされた固定資産の減価額を減価償却費という。
 減価償却費の経理は、減価償却の目的をどう見るかによって変わってくるが、一般的には、固定資産の価値減耗についての費用を種々の方法により各年度に適正に配分し、その損益に対応させて正しい損益計算を可能にするものであるということができる。

建設改良費

 固定資産の新規取得またはその価値の増加のために要する経費で、経営規模の拡充をはかるために要する諸施設の建設整備などのためのもの。具体的には、固定資産の購入、建設はもちろんのこと、増築・増設に要する経費である。ただし、修繕・維持に要する経費は建設改良費には含まれない。

口径別料金体系

 水道メーターの口径により基本料金などを区分する料金体系

硬度

 硬度とは、カルシウム、マグネシウム等の量を表したもので、硬度は水の味に影響を与えます。
 硬度の高い水は口に残るような味がし、硬度の低すぎる水は淡白でコクのない味がします。
 おいしい水の条件としては、硬度成分が適度(10ミリグラムから100ミリグラム/リットルほど、中でも50ミリグラム/リットル前後が多くの人に好まれると言われています。)に含まれていることが必要です。

工事負担金

 地方公営企業が開発行為者や他企業などから依頼を受けて、この事業の施設工事を行う場合に、その工事に係わる負担として依頼者から収納する金銭的給付。
 水道事業においては、開発行為者からの依頼による配水管の新設や下水道など他企業の工事などに原因して必要となる配水管の位置変更、消火栓の設置などの工事に伴い収納している。

高度浄水処理

 通常の浄水処理では十分に対応できない臭気物質、トリハロメタン前駆物質、色度、アンモニア性窒素、陰イオン界面活性剤などの処理を目的として、通常の浄水処理に追加して導入する処理のこと。
 代表的な高度浄水処理の方法としては、オゾン処理法、活性炭処理法、生物処理法及びエアレーションがあり、処理対象物質などによってこれらの処理方法が単独またはいくつかの組み合わせで用いられる。

固定資産

 企業の経営に際して、長期(1年以上)に使用するため所有する資産で流動資産に対比するもの(地公企令14条)。
 固定資産は、有形固定資産、無形固定資産及び投資に区分され、有形固定資産には土地、建物、構築物等が、無形固定資産には水利権、地上権等が、投資には投資有価証券、出資金等がある。

固定比率

 自己資本(自己資本金+剰余金)に対する固定資産の割合で、次式により算出する。
 [固定資産/(自己資本金+余金)]×100(パーセント)

固定資産

 自己資本金 + 剰余金× 100(パーセント)
 この比率は、企業の財務的安全性の判断をするために使用される指標であり、数値は小さいほど良好とされている。
 固定資産は資金が長期的に固定化される性質を持つことから、自己資本による調達が望ましい。

固定負債

 負債は、その返済までの期間によって流動負債と固定負債に分けられるが、償還期限が一年以降に到来するものを固定負債として整理する。
 地方公営企業における固定負債には、企業債、他会計借入金、引当金及びその他固定負債がある。

固定負債構成比率

 総資本(負債・資本合計)に占める固定負債の割合を表すもので、次式により算出する。
 固定資産/(自己資本金+剰余金)×100(パーセント)
 この比率は、企業に投下された資本のうち、長期借入金、引当金、年賦未払金などの固定負債に、企業債等の借入資本金を加えた、いわゆる他人資本の割合により、企業の他人資本への依存度を判断する指標で、数値が大きいほど他人資本に依存していることを示す。
 水道事業は、施設建設のための財源の大部分を企業債によって調達していることから、一般にこの比率は大きい。

サ行

最大稼動率

 ある設備(機械、電気設備など)の一日当たり(1年間)最大運転時間と、その設備の計画稼動時間に対する割合を百分率で表したもの。この率が低い場合は、一部の施設が遊休状態にあり、また、100パーセントに近い場合には安定的な給水に問題があると考えられる。

さく井

 地下水を汲み上げるために掘りすすめた井戸をさく井といいます。

残留塩素

 塩素の強い殺菌作用によって飲料水中の病原菌などを殺し、飲料水としての安全性を確保するために塩素注入をしているが、水中に塩素を注入することによって水中に残留した有効塩素。

色度

 色度とは、水中に含まれる溶解性物質及びコロイド性物質が呈する類黄色または黄褐色の程度を数値で表したものです。
 また、水質基準値(5度)は、肉眼ではほとんど無色と認める限界、白い浴槽で感知できる境界レベルです。

自己資本構成比率

 総資本(負債・資本合計)に占める自己資本の割合を表すもので、単に自己資本比率ともいい、次式により算出する。
 (自己資本金+剰余金)/総資本×100(パーセント)
 この比率は、企業の自己資本調達度を判断する指標で、企業に投下された資本のうち出資金などの自己資本金に国庫補助金、工事負担金などの資本剰余金と積立金などの利益剰余金を加えた、いわゆる自己資本の割合を表し、数値が大きいほど自己資本が投下されていることを示す。
 水道事業は、施設建設のための財源の大部分を借入資本金である企業債によって調達していることから、一般にこの比率が小さい。

施設能力

 浄水施設から水を供給しうる能力。
 通常、一日どれだけの水量を供給できるかで示される。

施設利用率

 (一日平均給水量/一日給水能力)×100(パーセント)
 この比率は、水道施設の経済性を総括的に判断する指標であり、数値が大きいほど効率的であるとされる。
 水道事業のように需要に季節変動があるものについての施設建設に当っては、最大稼動率、負荷率を併せて判断することにより、適切な施設規模を定める必要がある。

資本的収支

 収益的収入及び支出に属さない収入・支出のうち、現金の収支を伴うもので、主として建設改良及び企業債に関する収入及び支出をいう。資本的収入には企業債、出資金、国庫補助金などを計上し、資本的支出には建設改良費、企業債償還金などを計上する。

収益的収支

 企業の経常的経営活動に伴って発生する収入と、これに対応する支出をいう。
 収益的収入には給水サービス提供の対価である料金などの給水収益のほか、受取利息などを計上し、収益的支出には水道水を製造したり、用水供給事業などから購入したり、使用者へ水道水を送るための施設を維持管理するのに必要な経費(人件費・修繕費など)や、企業債利息、更には資産の取得に伴う減価償却費などのように、現金支出を伴わない経費なども含まれる。

浄水

 河川、湖沼、地下水などから取水した原水から、種々の物質、生物、細菌などを取り除き、飲料用に供するための適切な処理を行い、水道法に定められた水質基準に適合させる操作をいいます。
 またこのような操作を受けた水も浄水といいます。

集中監視制御システム

 数カ所に分散した施設の情報や運転操作などを1箇所に集めて管理すること。

取水量

 河川水、地下水等の水源から各種用水として取水された水量のことをいいます。

水利権

 河川の流水を一定の目的のために継続的、排他的に使用する権利で、その目的には、かんがい、発電、水道等がある。

受水(施設)

 この水道事業体の原水の不足などのために、他の地方公共団体や水道用水供給事業から原水や浄水などを受けること。またその水を受けるための施設。

新耐震設計法

 建設省総合技術開発プロジェクトの最終成果として昭和52年(1977)年3月に取りまとめられた耐震設計法のこと。各種土木、建築構造物の設計の考え方が示されている。
 昭和56年(1981)6月1日に建築基準法施行令の耐震規定の改正が行われ、現在の耐震基準が施行されたため、建築分野では、この規定に基づく耐震設計を新耐震設計法と呼ぶ。

水道用水供給事業者

 末端給水事業者に水道用水(浄水処理したもの)を供給する事業者(卸売業)

生物処理(施設)

 生物、主に微生物の作用によって水中に含まれる各種物質を除去する方法。生物化学的処理法ともいう。
 生物酸化処理法は好気的条件における生物処理法である。
 浄水処理における除去対象物質として各種有機物、アンモニア性窒素、臭気、鉄、マンガンなどがある。
 廃水処理においては活性汚泥法などの浮遊生物処理法も用いられるが、水道原水の処理では水中の有機物濃度が低いため、主に生物膜法が用いられる。
 従来より緩速ろ過においては砂層に発達した生物膜が利用されているが、近年、原水水質の悪化にともなって浸漬濾床法、回転円板法、生物接触ろ過法などが試みられるようになった。

総合償却

 機械装置並びに構築物で、その資産に属する個々の資産の全部につき、その償却の基礎となる価額を個々の資産の全部を総合して定められた一つの耐用年数により償却費を計算するもの。

総収支比率

 総費用(営業費用+営業外費用+特別損失)に対する総収益(営業収益+営業外収益+特別利益)の割合を示すもので、次式により算出する。
 総収益/総費用×100(パーセント)
 この比率は、損益計算上、総体の収益で総体の費用をまかなうことができるかどうかを示すものである。
 この比率が100パーセント未満の事業は、収益で費用をまかなえないことになり、健全経営とはいえない。ただし、本来の経営活動とは直接結びつかない収支も含まれていることから、総収支比率とともに企業の収益性分析の代表的数値とされる営業収支比率及び経常収支比率と併せて検討する必要がある。

総トリハロメタン

 浄水処理の過程において、原水中の有機物と消毒のために注入している塩素が反応して生じる消毒副生成物で、健康に影響を及ぼします。
 水道水中のトリハロメタンには、「クロロホルム」「ブロモジクロロメタン」「ジブロモクロロメタン」及び「ブロモホルム」があり、それぞれの濃度の総和で表します。
 塩素との接触時間や、原水の有機性汚濁(フミン質・蛋白質・アミノ酸・藻類)の進行により、生成が増します。

損益勘定留保資金

 資本的収支の補てん財源の一つで、当年度損益勘定留保資金と、過年度損益勘定留保資金に区分される。
 当年度損益勘定留保資金とは、当年度収益的収支における現金の支出を必要としない費用、具体的には減価償却費、繰延勘定償却、資産減耗費(現金支出を伴う除却費を除いたもの)などの計上により企業内部に留保される資金をいう。ただし、この年度に欠損金が見込まれる場合は、これに相当する額を控除した範囲内でしか補てん財源として使用できない。
 過年度損益勘定留保資金とは、前年度以前に発生した損益勘定留保資金であるが、当年度の補てん財源として使用できる額は、過年度に使用した額を控除した残額である。

タ行

耐用年数

 固定資産が、その本来の用途に使用できると見られる推定の年数。
 固定資産の減価償却を行うための基本的な計算要素として、取得原価、残存価額とともに必要なものである。その年数は、使用及び時間の経過による物質的原因と技術の進歩による陳腐化などの機能的原因に基づき、過去の経験等を参考として決定するものである。
 地方公営企業においては、有形固定資産は地公企則別表2号、無形固定資産は同則別表3号による年数を適用することとされている(同則7条、8条)。

ダクタイル鋳鉄管

 鋳鉄に含まれる黒鉛を球状化させたもので、鋳鉄に比べ、強度や靭性に豊んでいる。
 施工性が良好であるため、現在、水道用管として広く用いられているが、重量が比較的重いなどの短所がある。

濁度

 濁度とは、水の濁りを数値で表したもので、土壌その他浮遊物質の混入、溶存物質の化学的変化などにより変化します。
 また、水質基準値(2度)は、肉眼でほとんど透明と認める限界です。

地下水

 地表面に降った雨が土壌の間隔を通じて浸透し不浸透層に達して、そこに滞水するか、または河川水が河川流域の土壌に浸透して地下水流となる。

地方公営企業法

 地方公共団体が経営する企業のうち、水道事業(簡易水道事業を除く。)、工業用水道事業、軌道事業、自動車運送事業、鉄道事業、電気事業及びガス事業の7事業(これらに附帯する事業を含む。)を地方公営企業といい(地公企法2条1項)、同法の全部適用事業(法定事業)としている。なお、水道事業には水道用水供給事業を含み、下水道事業は含まない。
 地方公営企業は、経済性を発揮(経済性)するとともに、公共の福祉を増進(公共性)することを経営の基本原則とし(同法3条)、その経費は、原則としてこの企業の経営に伴う収入をもって充てることとしている(同法17条の2第2項)。

着水井

 導水施設から導入される原水の水位の動揺を安定させ、原水量を測定し、その量を調整するための施設です。

中位推計(高位推計、低位推計)

 人口の将来推計にコーホート原因法を用いる場合、(1)基準人口、(2)将来の生残率、(3)将来の出生率、(4)将来の出生比、(5)将来の国際人口移動率、の5つのデータが必要であるが、特に出生率に3つのレベルの仮定をおき、出生率の高い仮定から順番に、高位推計、中位推計、低位推計とよんでいる。

沖積層

 洪積世の最後の氷河が退去してから現在に至る最も新しい地質時代に堆積または堆積しつつある地層。

調定(調査確定)

 水道料金の調定とは、水道メーターの検針から使用水量の確定を経て、それを水道条例で定められた料金表を当てはめ、個々の使用者に対するそれぞれの料金額を確定する行為をいいます。

逓減制

 逓減型料金体系のこと。二部料金制のひとつで、使用量の増加に伴い従量料金単価が低額となる料金(逓減料金)体系をいう。

逓増制

 逓増型料金体系のこと。二部料金制のひとつで、使用量の増加に伴い従量料金単価が高額となる料金(逓増料金)体系をいう。この料金体系を使用することにより、水の合理的使用を促す需要抑制と生活用水の低廉化への配慮などから設定されるものである。

ナ行

内部留保資金

 減価償却費などの現金支出を伴なわない支出や収益的収支における利益によって、企業内に留保される自己資金のこと。
 損益ベースでは将来の投資資金として確保され、資金ベースでは資本的収支の不足額における補てん財源などに用いられる。

ハ行

H.W.L(High Water Level)

 計画高水位。配水池等の運用計画上の最高の水位。

配水管

 浄水場において製造された浄水を水圧、水量、水質を安全かつ円滑に需要者に輸送する管で、浄水を配水支管へ輸送する配水本管、配水本管から浄水を分配し、給水管に分岐する配水支管とに分類される。

配水管使用効率

 導・送・配水管の布設延長に対する年間総配水量の割合を表すもので、次式により算出する。

 年間給配水量/導送配水管延長(立方メートル/メートル)
 この比率は配水管が効率的に使用されているかを判断する指標で、数値は大きいほど良好とされているが、給水区域の人口密度によって影響を受け、一般的に数値が大きいほど人口密度が高いと考えられる。

配水池

 水道は、一日を通じて平均的に使用されるのではなく、朝夕の一定時間に集中して使用されます。
 需要量に応じて適切な配水を行うために浄水を一時貯えるための池。渇水や地震、事故など災害時には、配水池に貯められた水が飲料水や消火用水となるなど、災害対策でも重要な施設となります。

配水量

 配水管に送られた水量。
 有効水量=何らかの形で有効、有用に使用される水量と、無効水量=漏水等の不明水量及び料金減免の対象水量があります。

砒素

 金属と非金属との中間の性質を持ち、半導体や顔料、農薬、殺鼠剤、防腐剤などの原料になります。
 砒酸、亜砒酸等の化合物には毒性がありますが、海産物等に含まれる有機態には、毒性はありません。
 工場、鉱山の排水や温泉等から混入します。

表流水

 河道にそって流れる水を表流水という。

深井戸

 被圧帯水層から取水する井戸のことで、深さは30メートル以上のものが多く600メートル以上に及ぶものもあります。深さはおよそ50メートルから200メートルです。

負荷率

 一日最大給水量に対する一日平均給水量の割合を表すもので、次式により算出する。
 一日平均給水量/一日最大給水量×100(パーセント)
 この比率は水道事業の施設効率を判断する指標の一つであり、数値が大きいほど効率的であるとされている。
 水道事業のような季節的な需要変動がある事業については、給水需要のピーク時に合わせて施設を建設することとなるため、需要変動が大きいほど施設の効率は悪くなり、負荷率が小となる。
 このことから負荷率を大にすることが経営の一つの目標となる。
 水道施設の効率性については、施設利用率、最大稼働率と併せて判断する必要がある。

普及率

 現状における給水人口と行政区域内人口の割合。
 給水普及率は計画給水区域における人口のうち現状の給水人口との比で、水道普及率とは異なる。

伏流水

 河床や旧河道などに形成された砂利層を潜流となって流れる水。

分水

 水道事業者が設定している給水区域外の地域、例えば隣接する市町に対し給水を行うことをいう。

pH値

 水素イオン指数の事で、溶液の酸性・アルカリ性の強さを簡単な指数(水素イオン濃度の逆数の常用対数)で表したものです。
 中性はpH7で、これより値が大きいとアルカリ性であり、小さいと酸性です。
 又、このpH値は汚染等による水質変化の指標や水処理の薬品注入量の判断等に使われています。

補てん財源

 資本的収入が資本的支出に不足する場合にその不足額を補てんする、この企業内部に留保された資金などの財源のこと。
 具体的には、消費税及び地方消費税資本的収支調整額、繰越工事資金、引継金、引継貯蔵品、損益勘定留保資金、繰越利益余剰金処分額、利益剰余金処分額(積立金)などをいう。
 補てん財源として使用できる額は、1.前年度末予定貸借対照表において不良債務があるとき「当年度分損益勘定留保資金+当年度純利益-不良債務額」、2.前年度末予定貸借対照表において不良債務がないとき「流動資産-流動負債+当年度分損益勘定留保資金+当年度純利益」である。
 当年度に欠損金が生じる場合は、1.、2.において当年度純利益の額を加算せず、欠損金の額を控除する。

ポンプ場

 水を低いところから高いところへ送るためにはポンプ(電気による動力を利用)で水に圧力を加えて送水しなければなりません。そのための施設をポンプ場といい、市内数十箇所にこの施設があります。

マ行

膜ろ過(法)

 原水を膜に通して、溶解性成分などの小さな不純物まで分離除去する浄水方法である。
 分離できる粒子径や分子量により、0.01マイクロメートル以上の粒子を分離できる精密ろ過膜、分子量1,000から300,000程度まで分離できる限外ろ過膜、分子量最大数百程度まで分離できるナノろ過膜などがある。
 ろ過するには吸引方式で-0.06メガパスカル以上、加圧方式で0.2メガパスカルから1月5日メガパスカル程度が各種の膜で必要となる。

末端給水事業者

 一般家庭等の蛇口に水道水を供給する事業者(小売業)

ヤ行

有形固定資産

 固定資産のうち物としての実体をもつもので、無形固定資産に対する名称。
 これには、土地のように年月の経過によってその価値が減少しないもの、建物、構築物、機械などのように損耗などによって価値が減少していく償却資産、建設途上の未完成施設のように完成するまで償却が行われない建設仮勘定がある。
 償却に当たっては、残存価額は帳簿原価の10パーセント、水道事業においては定額法を用い、減価償却累計額勘定を設定することとされている。

有効率

 有効水量を給水量で除したもの(パーセント)。水道施設及び給水装置を通して給水される水量が有効に使用されているかどうかを示す指標であり、有効率の向上は経営上の目標となる。

有収水量密度

 給水区域面積1ヘクタール当たりの年間有収水量のこと。

有収率

 有収水量を給水量で除したもの(パーセント)。

湧水

 地下水が地表に湧き出た地点から取水する形態のもの。

用途別水量料金制

 水道料金に、その使用用途を基準として料金に格差を設定する料金体系。
 用途の区分は、家庭用、営業用、団体用などが一般的である。

ラ行

粒状活性炭(処理)

 活性炭とは、炭素系物質からなる吸着剤の一種で、広い面積と微細孔からなる多孔性構造を持ち、水処理用のものはヤシ殻、おが屑、石炭などを水蒸気で蒸し焼きにして製造される。
 活性炭は、その形状から粉末活性炭と粒状活性炭とに分類され、前者は粒径が0.075ミリメートル以下のものが多く、後者は0.5ミリメートルから2.5ミリメートル程度のものが多く用いられる。
 粒状活性炭処理とは通常の浄水処理では除去できない溶解性の有機物を、これを用いて吸着除去する処理方法で、異臭味物質、残留農薬、フェノール類等の微量有害物質や、合成洗剤、トリハロメタン等の除去に有効である。

流動資産

 資産のうち、固定資産に対するもの(地公企令14条)。
 現金、原則として1年以内に現金化される債権、貯蔵品などをいい、絶えず流動的に出入りする資産であることからこの名称がある。
 現金預金等の当座資産、貯蔵品等のたな卸資産、前払費用等のその他流動資産に区分している。

流動比率

 流動負債に対する流動資産の割合を表すもので、次式により算出する。
 流動資産/流動負債×100(パーセント)
 この比率は、企業の支払能力を判断するために使用される財務指標であり、短期債務に対してこれに応ずべき流動資産が十分であるかどうかを測定するもので、数値は大きいほど良好とされている。銀行家比率とも呼ばれている。
 一般に適正な流動比率は200%以上とされているが、業種ごとに異なるものと考えられている。
 同種の指標として現金比率、酸性試験比率がある。

流動負債

 事業の通常の取引において一年以内に償還しなければならない短期の債務のことをいう。
 流動負債と固定負債を分けるのに一年という期間を基準としているのは、流動資産と固定資産を区分する場合と同様に、いわゆるワンイヤールールの原則を適用したのである。
 流動負債は一時借入金、未払金、未払費用、前受金及びその他流動負債に区分される。

累積欠損金

 営業活動の結果生じた欠損は、欠損金勘定を設けて経理する。
 欠損金については、これを埋めるための手続きが必要となる。
 当年度に欠損金を生じた場合は、前年度から繰越利益があればその利益をもって埋め(地公企法32条の2)、残額があるときは利益積立金があればこれによって埋める(地公企令24条の3第1項)。なお、まだ欠損金に残額があれば議会の議決を経て資本剰余金をもって埋めることができる(同条第2項)。それでも、まだ未処理欠損金がある場合は、これを繰越欠損金として翌年度へ繰り越す。これが多年度にわたって累積したものを累積欠損金と呼んでいる。

累積欠損金比率

 営業収益に対する累積欠損金の割合を示すもので、次式により算出する。
 〔累積欠損金/(営業収益-受託工事収益)〕×100(パーセント)
 累積欠損金が発生している以上、その企業の経営はすでに健全なものとはいえないが、その比率は累積欠損金と営業収益との関係から、経営の悪化状況を計測しようとするもので、数値が高いほど経営が悪化していることを示す。
 不良債務比率とともに、地方公営企業の経営診断のポイントとされている。

L.W.L(Low Water Level)

 計画低水位。配水池等の運用計画上の最低の水位。

 (水道用語辞典・地方公営企業用語辞典等 参照)