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太海浜 伊勢エビ漁の漁師の皆さん

ページID:0016864 更新日:2022年8月16日更新 印刷ページ表示

太海浜 山本和雄さん、光子さん

(この日取れた一番大きな伊勢エビを掲げる山本和雄さん、光子さん)

 太海浜地区で、昔ながらの綿糸の網を使ったエビ網漁が8月に解禁されました。

 エビ網漁には耐久性の優れたナイロン製の網を使用するのが一般的ですが、太海浜地区では、現在も約30世帯ほどの漁師が「綿糸」を使用しています。綿糸は腐敗しやすく、漁に出るたびに日干しをする手間暇がかかるため、わざわざ綿糸を使用する漁法は全国的にも珍しいとされています。

 それでも同地区が綿糸にこだわる理由は、エビを必要以上に締め付けることがなく、たとえ網が海中で切れても天然繊維で溶けるため、漁場汚染の可能性が極めて低いことが挙げられます。海や環境、自然に優しく、水産資源の保全にも一役買っているこの伝統の漁法を、同地区の皆さんは今もなお継承し続けています。

 流出したり海底に沈んだりした漁具により、意図せず長期間にわたって魚などが捕獲されてしまう「ゴーストフィッシング」が世界中で問題視されている中、政府の掲げるSDGs(持続可能な開発目標)の17の目標のうち、「つくる責任 つかう責任」、「海の豊かさを守ろう」という項目にも当てはまる取り組みとして注目されています。

Sdgs12 つくる責任 つかう責任Sdgs海の豊かさを守ろう14

太海浜地区 解禁日の1日

伊勢エビの引き上げ

8月7日午前4時過ぎ、まだ陽が昇らない漆黒の海から、前日に仕掛けた網を回収した小型の漁船が、次々と港に戻ってきました。船には、綿糸の網に絡みついている生きのいい伊勢エビが引き上げられています。

太海浜の大谷さん

漁港でエビを外す作業をする漁師の皆さん

浜では早速、網からエビを取り外す作業が行われます。触覚や足が絡まり過ぎていると、1匹外すのに1分以上かかってしまうこともあり、作業は容易ではありません。どうしても外せない場合は、エビを優先し、網を切ることも。たとえ切っても、後日修復して網は再利用されるので、無駄にはなりません。

イセエビを網から外す山本さん

太海浜の漁師、山本和雄さんに話を伺うと、「手間暇がかかるけど、ずっとこの方法だからね。これからも同じ素材で漁を続けていくよ」と言いながら、慣れた手つきで丁寧にエビを外していました。

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