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▲鴨川みんな食堂 代表 勝又國江さん
鴨川みんな食堂は、鴨川市在住・在勤者なら誰でも安価で食事をすることができる、月に一度開かれる食堂です。令和5年度の「みんなで育て鯛!まちづくり支援補助金」の採択を受けて活動をスタートさせました。
代表の勝又國江さんにお話を伺いました。
「子ども食堂」をはじめたかったのですが、年齢が上がってきたため、自分一人でやることが難しくなっていました。
そんな時、子どもと食に力を入れている地元の市議会議員さんに話したところ、ぜひ、みんなでやろう、と話が進み、私が代表を引き受けることになりました。
▲中央公民館で毎月1回開催される「鴨川みんな食堂」
調理を手伝ってくれる方は個人的に声をかけたボランティアの皆さん。作り手の中には87歳の男性の方もいるんですよ。10人ぐらい関わっていただいています。
▲大好きなメンバーと
第1回目は50食でスタートしましたが、第3回目となる今回は80食作りました。ゆくゆくは100食作りたいと思っています。
調理は午前11時ぐらいから開始しています。
▲丹精込めて作ったお弁当
購入したものもありますが、ほとんど地元の方からのいただきものです。
お肉はジビエを使用しています。1回目の3月は焼肉、4月はメンチカツ、5月はハンバーグ。
来月は漁協組合の皆さんが魚を分けていただけるので、切り身にしてヅケにする見込みです。
本当に、皆さんには感謝しています。
高校生以下は無料。大人からは300円をいただいています。
学校帰り、会社帰りに気軽に立ち寄ってもらえるよう、午後5時30分から配り始めています。なくなり次第、終了します。今回は20分で完売しました。
いいえ。子どもだけでなく、鴨川市在住、在勤の方なら誰でも来ていただける食堂にしています。
日々のごはんづくりに追われている方、いつも一人で食べている方、また、ただおしゃべりがしたいだけの方でも、どなたでもご利用いただくことができます。
家族分を持って帰っても大丈夫です。ただし、その際は子ども分でも参加費をいただいています。
フードバンクや寄付で集まった農産物や、期限切れ間近なおかしやミルクも持ち帰りが可能です。
▲ミルクやおかしは無料でお持ち帰りできます
「フードロス」にも感心をもってもらいたいので、味噌汁を作ることにしました。
今回はキンメダイとホウボウのアラ汁です。お弁当だけだともって帰って食べる人が多かったのですが、アラ汁を出したらみんなその場で食べてくれました。
コロナ禍なので現在は作ったものを配布する形式をとっていますが、これからは、みんなでワイワイ食べる場所にしていきたいと思っています。
▲キンメダイとホウボウのアラ汁
市内在住のイラストレーターの千浦真由美さんにお願いしました。
小さいお子さんがいるお母さんで、とてもかわいく、優しいタッチで描いていただきました。
「鴨川みんな食堂」の雰囲気に合っていて、とても好評です。
▲市内在住のイラストレーター・千浦真由美さんのイラスト
今は昔よりも子育てがしにくい時代になったと思います。
「つながり」がない子育ては孤立してしまいがち。そのつながりのない中で子どもと向き合うような子育ての仕方が続いているように感じるんです。
食の提供はもちろんのこと、経済的貧困だけでなく、人とのつながりがなく孤食をしているような人への「つながりの場」として提供していきたいと思っています。
「施す側」と「施される側」という一方的なつながりではなく、多くの世代の心の拠り所になれるように。
子どもを中心にして、色んなつながりを感じられるような場所になれたらいいなと。
1人暮らしのお年寄りが来て、子どもと会える。来てくれたからつながりができる。そういう場所になれたらいいなと思います。
▲みんなで食べるとおいしいね
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東日本大震災を機に鴨川市へ移住。
2017年には鴨川市まちづくり支援補助金を活用し、イベント「あわアースひろば」を開催。
マイ食器やリユース食器を使用することでごみを減らし、子どもが遊びながら経済の仕組みを学べるお仕事体験などが好評を博した。
※インタビュー内容は令和5年5月26日現在です。