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子ども達が、本校に新しく来られた先生方と初めて出会うのが、着任式の時です。
私は、新しく来られた先生方を先導しながら、子ども達の待つ体育館に向かっていました。
「子ども達はどんな反応をするのかな・・」そんなことを思いながら、体育館に入ると・・・
体育館で待つ子どもたちは、全員が姿勢良く背筋を伸ばし、新しく来られた先生方の方を向いて、拍手で迎えてくれました。
初めて来たわけではない私が、思わずゾクッとしました。
「子ども達みんなが、先生方を迎えてくれている!」
そう感じられた、いい意味でのゾクッでした。
初めて会う人に、礼儀正しく向き合うことができる。
人を大切にしようとする心を感じた瞬間でした。
縦割り班で異学年グループをつくり、6年生がリーダーとなって、遠足に行きました。
目的地の小湊さとうみ学校(旧:小湊小学校)までは、約5キロ。
入学したばかりの1年生には、かなり厳しい距離です。
ですが、上級生のお兄さん・お姉さんが、
「もう少しで着くよ」
「ほら、あの屋根が体育館だよ」
などと、1年生に励ましの声をかけていました。
みんなの励ましのおかげで、全員が無事に到着!
その後は1年生を迎える会で、1年生がひとりひとり、自己紹介をしました。
後日、1年生は、初めての自己紹介を振り返って、
「みんなの前で話すのはすごく緊張した」
「みんなが拍手をしてくれて、うれしかった」
と感想を書いていました。
その後、計画委員会(児童会)が企画した班別リレーでは、異学年ペアが力を合わせて走りました。
遠足を通して、年下の仲間をあたたかく見守ろうとする心を、感じ取ることができました。
1年生が、年上の仲間からしてもらった、あたたかい記憶が、
次に自分が迎え入れる立場になった時に、生きてくるのでしょう。
一致団結。
運動会のスローガン「一致団結 あきらめずつなげ 心のバトン 勝利は目の前まっしぐら!」のもと、
子ども達は精一杯がんばりました。
勝敗など、思うような結果に結びつかなかったとしても、
全力を尽くしてがんばり抜いたことの心地よさや、
仲間と協力して1つのものを創り上げた楽しさなどを、
体ごと感じることのできた日になったのではないでしょうか。
一致団結。
気持ちをそろえて、目標に向かってがんばろうとする心を、体いっぱいに表現してくれました。
5年生19名。
人数は少ないですが、学年全体のエネルギーは学校で1番持っています。
森の探検ツアー。
焼き板クラフト。
芝すべり。
ピザづくり。
たくさんの活動を、全員が無事に、計画どおりに終えることができました。
しかも、みんなが「嫌な思いをすることなく!」過ごせました。
そんな5年生が、宿泊学習を成功させた大きな理由は、ただひとつ。
みんなが楽しく過ごせるように、ひとりひとりが協力しようとする心。
このことに尽きます。
かけがえのない体験ができた2日間でした。
学校間交流。
天津地区には、板橋区立天津わかしお学校があります。
おかげさまで、毎年、4年生、5年生、6年生が交流活動をさせてもらっています。
今回は4年生が、磯遊びを通して交流をさせてもらいました。
天津小湊小は、学年に1つのクラスしかない、単学級の学校です。
そのため、他の学校の子ども達と関わることは、人間関係を形成する力を育てる上で、とても大切です。
「初めて会う友だちと仲良くしよう」と努める心は、大人になって社会に出てからも必要な力となるでしょう。
貴重な場を提供してくださった天津わかしお学校の皆さん、ありがとうございました。
千葉ロッテマリーンズのベースボールチャレンジ。
ベースボールチャレンジは、マリーンズベースボールアカデミーのテクニカルコーチ(元プロ野球選手もしくは教員免許を取得している経験者)が学校を訪問し、
子ども達に「ベースボール型」学習の基礎・基本を教える授業です。
ベースボール型学習の基礎・基本とは、言うまでもなく、「投げる」「捕る」「打つ」です。
当日は4年生が基本動作をわかりやすく教わり、実践を交えながら、段階的にアドバイスをしてくださいました。
アドバイスのおかげで、ボールを遠くに投げるフォームがどんどん良くなり、飛距離も伸びていくのがわかりました。
「本物」からお手本を見せてもらい、アドバイスを素直に受け入れて、自分の力を高めること。
自分の持っている可能性を最大限に高めようとする心を、4年生が示してくれました。
「自分には、できないかもな・・・」
「やってみても、失敗したらかっこ悪いな・・・」
誰もが一度は感じたことがあるはずです。
新しい物事を始めたり、経験したことのない世界に入ろうとするとき、どうなってしまうかわからない怖さを感じることがあるはずです。
その怖さに対して、「大丈夫だよ。安心して楽しんで」と声をかけられたら、すごく頼もしく思うはずです。
この日は、天津小湊小の6年生が、お隣の安房東中学校に行き、1日まるごと中学生になる体験をする日でした。
緊張しながら入った教室の黒板には、写真のようなあたたかなメッセージが書かれていました。
この言葉で、6年生の気持ちはほぐれました。
天津わかしお学校の6年生も参加し、天津小湊小の6年生と合同で中学校生活をスタートしました。
中学校の先生のご指導による体育の授業。
給食の時間。
中学生の企画によるレク。
清掃の時間。
部活動も体験しました。
あれこれと頭だけで考えていても、解決しないことがあります。
そんな時は、「とにかく、やってみよう!」という考え方が大切です。
中学校1日体験を通して、「未知の世界に飛び込んで挑戦しようとする心」の大切さを、改めて感じました。
安房東中学校の生徒の皆さん、職員皆さん。
心のこもった準備等をしてくださり、ありがとうございました。
例年、2年生が生活科の学習として、鴨川市立図書館に見学に行かせていただいています。
まずは見学のマナーの確認から。
図書館館長さんのお話を、目を向けて聞いています。
図書館の職員の皆さんが手分けをして、子ども達にわかりやすく教えてくださいました。
本の冊数が約10万冊以上あること。
読みたい本を探す機械があること。
本を除菌する機械があること。
電気で動く書棚があること。などなど。
子ども達は職員の皆さんの説明を聞きながら、実際に自分の目で確かめていました。
そして、わからないことがあると、恥ずかしがらずに堂々と質問していました。
ふと、自分のことを振り返ると、年をとるにつれ、わからないことを質問せずにそのままにしているなあと、反省しました。
聞くは、一時の恥。聞かぬは、一生の恥。
わからないことをそのままにしておかないことが、体験を確かな学びに変えるきっかけになるのです。
「わからないことは堂々と質問しようとする心」があるからこそ、学びを自分のものにし、成長できる。
子ども達から、大切なことを教わりました。
鴨川市立図書館の職員の皆さん、子ども達のために、きめ細かな準備をしてくださり、ありがとうございました。
「相手意識」という言葉があります。
相手意識とは、「相手がわかるように伝えようと意識すること。相手によくわかってもらえるように説明しようと思うこと」です。
1年生は、4月から6月にかけて、生活科の学習として、「学校探検」を行ってきました。
4月は、全員で列になって、先生の先導での探検。5月は、ペアで校内を探検。6月は、タブレットのカメラ機能を使い、各教室の写真を撮りました。
そしていよいよ、時間をかけて調べてきたことを発表する会。1年生は今回、1つ年上の2年生に向けて、発表を行いました。
1年生が、2年生にインタビューをする場面もありました。
同学年の友だちではなく、学年の異なる年上の相手に対して、どのように伝えればよいか。
1年生は、発表を聞いてくれる2年生に伝わるように、繰り返し練習してきたことでしょう。
「相手に伝わるように、自分の思いを届けようとする心」が、育っていました。
3年生は社会科や総合的な学習の時間の学びとして、天津神明宮の見学に行きました。
子ども達は普段、「神明神社」という名前で呼んでいる、子ども達にとって身近な神社です。
この日は宮司の岡野哲朗さんが案内をしてくださいました。
まずは全員で、手水を済ませます。
こちらは、拝殿。神様にご挨拶をする場所です。
拝殿は、昭和4~6年に完成したものだそうです。
歴史を感じます。
神社の敷地内を探索しています。
天津神明宮には、千葉県指定の天然記念物があるそうです。
「まるばちしゃの木」
県内でも数が少なく、神明神社のほか、
実入や小湊海岸地区以外ではほとんど見られない、貴重な木だそうです。
「なんじゃもんじゃ」の呼び名もあり、神明神社の神木として大切にされている、とのことでした。
こちらは本殿。
本殿は、なんと300年も前からある建物だそうで、子ども達はとても驚いていました。
子ども達の身近にある神明神社が、県の天然記念物となる木や、
300年以上もたっている歴史ある建物があることなどを、岡野さんから丁寧に教えていただきました。
気付いていないけれど、自分の身のまわりにはすごいものがたくさんある。
新しいものに目が行きがちですが、古いものにも、
今まで大切にしようと多くの人が関わってきた心があるはずです。
自分たちの身のまわりに、すばらしいものがあると気付ける心を、
岡野さんから学ばせていただきました。
岡野さん、ありがとうございました。