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天津小湊小学校では、日本ミツバチと自然を愛そう会(Bee愛会)の黒須さん、吉田さんを講師にお迎えし、「ミツバチと仲良くなろう会」を実施しました。
Bee愛会は、千葉県環境財団からの助成を受け、ミツバチの保護や自然環境の保全に取り組んでいる団体です。学校の中を、ミツバチの食べ物となる花でいっぱいにしたいという思いから、小学校での実施について提案があり、その趣旨に共感した本校4年生が立候補し、今回の取り組みが実現。当日は、ミツバチの体のつくりや役割、暮らしぶりなどを通して、ミツバチと自然、そして人とのかかわりについて学びました。
はじめに、セイヨウミツバチとニホンミツバチの見分け方を教わりました。「黒い三角パンツをはいているように見えるのがセイヨウミツバチ」というユニークな説明に、子どもたちは思わず笑顔を見せていました。また、オスとメスの違いについても学び、オスには針がないことや、交尾後に命を落としてしまうことなど、初めて知る内容に驚いている様子でした。
続いて、ミツバチがいなくなるとスーパーに並ぶ食品が3分の1に減ってしまうという話から、受粉の大切さについて理解を深めました。リンゴ、スイカ、イチゴ、トマト、ニンジン、ブロッコリーなど、ミツバチの働きによって実る作物が多いことを知り、子どもたちは強い関心を寄せていました。
後半には、セイヨウミツバチとニホンミツバチの2種類のハチミツを比べるテイスティング体験を行いました。セイヨウミツバチは一つの花に集中して蜜を集めるため季節ごとに特徴のある味になること、ニホンミツバチはさまざまな花の蜜を集めるため複雑な味わいになることなど、味の違いを楽しみながら学ぶことができました。事前のアレルギー確認への協力により、安全に実施することができました。

授業中には、「それってどうして?」「家の近くでも見たことある!」「もし〇〇だったらどうなるの?」といった質問や気づきが次々に生まれ、主体的に学ぶ姿が多く見られました。
講師のお二人からは、ローズマリーなどミツバチが好む花も寄贈していただきました。後日、子どもたちがその花を植えていると、実際にミツバチが寄ってくる場面があり、「お尻は黒い三角パンツかな?」と、教わった内容をもとにミツバチの種類を判断しようとする姿が見られました。学校園は色鮮やかになり、ミツバチが生きやすい環境づくりへの第一歩となりました。
子どもたちは、「これからも花を大切に育て、ミツバチの役に立ちたい」と話しており、学びが行動へとつながっている様子がうかがえました。