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学校給食で、長狭学園の9年生(中学3年生)が考えたメニューが提供されました。
これは、令和5年1月に行われた「中学生まちづくり議会」で、同学園の笹生由愛さんが給食の食べ残しを無くす取り組みとして「中学生自身が給食メニューを考える」ことを提案し実現したものです。
「中学生まちづくり議会」での提案を受け、令和5年9月、家庭科の授業で9年生29人が1品ずつメニューを考案し、栄養教諭との相談や全校生徒へのアンケートを行った結果、3品が採用されました。
子どもたちの大好きな「おでん」、「冬野菜のシチュー」、「トンコツスープ」が選ばれ、栄養バランスのとれた副菜などとともにそれぞれ12月中の3日間にわたり提供されました。
▲12月1日の学校給食で提供された「おでん」
▲12月7日の学校給食で提供された「冬野菜のシチュー」
▲12月15日の学校給食で提供された「トンコツスープ」
「冬野菜のシチュー」が提供された12月7日、同メニューを考案した笹生由愛さんが在籍している9年生の教室で給食の様子を撮影しました。
生徒たちは、笑顔で給食をほおばり、「おいしい」「おかわりまだあるかな」などと楽しそうに話していました。
給食終了のチャイムが鳴るころには食缶は空になり、「残食ゼロ」を目指しメニューを考案した笹生さんはうれしそうな顔で空になったケースを見せてくれました。
▲空になった食缶を見せてくれた笹生由愛さん(右から4番目)とクラスメイトたち
「中学まちづくり議会」で提案した意見が実現し、自らが考案した「冬野菜のシチュー」が学校給食に提供された笹生さんにお話を伺いました。
学校では残食が多く、「なぜ残してしまうのだろう」と気になったことがきっかけです。給食を残してしまう理由は「苦手な食べ物があること」だと考え、同じ中学生がメニューを考えれば苦手なものがわかるし、苦手なものでも食べやすいメニューを考えられるのではないかと思いました。
▲令和5年1月に行われた「中学生まちづくり議会」
給食として提供されるのが12月だということは決まっていたので、身体を温められるものがいいなと思いました。授業中だけでは決められず、家に帰ってから家族と相談するなどしてたくさん考えました。その結果、苦手な人が少なそうであることと野菜をたくさん食べられることが決め手になり、「シチュー」に決めました。
具材は冬野菜であるカブやサトイモを入れました。旬の野菜はおいしいし、栄養がたくさんあるので風邪をひきやすい冬でもみんなが元気に過ごせるようにと考えたからです。
「おいしい」と言って食べてくれたのでうれしかったです。おかわりをしてくれた人もいました。なにより食缶が空になったことが一番うれしかったです。
自分が気になっていたことを自分の言葉で話をすることができ、さらにそれを実現することができたので達成感でいっぱいです。これからは、今回のような特別メニューが出た時以外でも残さず食べてくれるようになるといいな、と思っています。
▲クラスメイトらと笑顔で給食を食べる笹生さん(右から2番目)