本文
9月24日(日曜日)、吉尾地区の吉保八幡神社で4年ぶりに流鏑馬(やぶさめ)神事が行われました。
これは、境内前の田んぼ沿いに設けられた約210メートルの馬場を疾駆しながら矢を放ち、約10メートル離れた3つの的を射って来年の稲作の出来具合を占うものです。1番的を「早稲(わせ)」(早く実るイネの品種)、2番的を「中稲(なかて)」(早稲と晩稲の中間のもの)、3番的を「晩稲(おくて)」(遅く実るイネの品種)とし、馬場を3回走り、計9本を騎射します。
鎌倉時代中期に始まったとされ、約800年の伝統を持つこの神事は県内では唯一本格的な流鏑馬で、昭和40年に県無形民俗文化財に指定されています。
射手は禰宜(ねぎ)の吉野秀二さん。放った矢が2走目の1番的と3走目の3番的に的中すると、馬場脇で見守っていた大勢の観衆から、歓声と拍手が送られました。
「来年は早稲と晩稲が豊作」の託宣を氏子らに伝えた鈴木利和宮司は「天気も良く、久しぶりにお祭りが開催できてよかったです」と話していました。
▲2走目の1番的と3走目の3番的に見事命中
▲的は虫除けの御利益があるとされているため、破片を持ち帰る人も多くみられました