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今年度2回目の図書館ボランティアによる大人向けの朗読会を開催しました。
今回の朗読作品は、2014年泉鏡花文学賞を受賞した、中島京子さんの「妻が椎茸だったころ」です。
作者の中島京子さんは、2010年「小さいおうち」で直木賞を受賞した後、今回の朗読作品で
泉鏡花文学賞の「妻が椎茸だったころ」、「かたづの!」で河合隼雄物語賞など数々の賞を受賞しています。
また、「小さいおうち」や「長いお別れ」が映画化されたり、「やさしい猫」がドラマ化されたりと、映像化された作品も多い作家さんです。
「妻が椎茸だったころ」なんて、タイトルに惹かれて朗読してみようと決めました。
この短編小説は、定年退職の二日後に妻を亡くした夫、泰平の話です。
家の事はほとんど妻まかせだった泰平が、不本意にもカリスマ料理家の料理教室に行くことになります。
教室で習うちらし寿司用に、椎茸の甘辛煮を持って行くため台所で椎茸を探します。
すると古くなった妻のレシピ帳を見つけ、そこにはもしもできることならという前書きの後
「私は私が椎茸だったころに戻りたいと思う」と記されていました。
参加された方からは、「とても良かった」「ゆったりした時間を過ごせた」と感想をいただき、
朗読ボランティアも共に充実した時間となりました。
大人向けの朗読会は年2回実施しています。
随時、広報かもがわやホームページで紹介していますので、ぜひお気軽にご参加ください。